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No.100 『 進化し続けるLED-UV 』
2014/11

今年の10大ニュースにも挙がるかも知れませんが、2014年のノーベル物理学賞は、青色LEDの発明で、日本の赤碕勇氏、天野浩氏、中村修二氏の3名が受賞しました。大変嬉しい話題です。この青色LEDの発明により、LED技術が家庭用照明器具や信号機といった身近な所で使われだし、皆さんも良くご存知かと思います。

では、印刷業界ではどうでしょうか。2008年のドルッパにてリョービ株式会社(現リョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社)が東洋インキ製造(株)と共同で省エネルギーで環境負荷が少ない次世代の「LED-UVシステム」を開発出展して注目を浴びました。

このシステムはUV波長を発生させる産業用LED-UV照射システムを松下電工株式会社(現パナソニック)から供給を受けて、リョービが世界で初めて、オフセット印刷機での活用に成功したものです。長年UV印刷に携わってきた私としても大変興味深く当時のドルッパを見学した事を覚えています。あれから6年が経過しましたが、オフセット印刷業界でLED-UVシステムはどのような発展を遂げているのでしょう。

まずは従来式のUV乾燥システムと比較してどのようなメリットが有るか確認してみたいと思います。代表的なメリットとしては以下の4つが挙げられます。(他にも多く有りますが…)

  1. 消費電力が大幅に削減される。
    従来のUVシステムと比較すると70〜80%消費電力が削減され、使用電気代も大幅に削減することが出来ます。

  2. 発熱が抑えられる。
    LED光源は赤外線(IR)を含んでいないので発熱が抑えられ、熱に弱いフィルム等の印刷にも適応します。

  3. オゾンや匂いを発生させない。
    LEDはオゾンを発生させない波長域の為、オゾンや匂いの発生が無く、従来必須だった排気ダクトを必要としません。

  4. ランプが長寿命。
    LED光源は長寿命で従来式と比較すると約12倍の寿命。結果的にランプの廃棄及びメンテナンスが軽減されます。

これだけのメリットを見れば、その後飛躍的に市場に広がったことだろうとお考えになるかもしれませんが、残念ながらそうとは言い切れません。メリットが有れば、当然デメリットも有るからです。最大のデメリットは装置自体のイニシャルコスト。それに加えて、LED-UV専用資材のランニングコスト。印刷単価が下がっている状況下で、簡単には導入が出来ないハードルも存在しています。

コスト面の他にもニスが黄変することや、紙面までの距離に制限が有ったことが販売当初はありましたが、ドルッパでの発表から6年が経過した現在ではどうでしょう。

着実にLED-UV機の出荷が増えると共に、パナソニック以外の装置メーカーも参入した事によりイニシャルコストも当時に比べると下がってきております。

当然、出荷台数が増えた事により資材(インキ等)のランニングコストも下がりました。また、ニス黄変の問題や紙面までの距離制限に関しても飛躍的に進化を遂げています。例えば、当初の紙面距離は10mmだったものが数年後には30mmになり、現在では80mmだったりメーカーによっては120mmのメーカーも出現しています。発売当初は商業印刷の薄紙に限定されていましたが、現在ではパッケージ印刷での導入実績もあります。これはパナソニック以外にも多くのメーカーが参入した事により、良い意味での競争がもたらした結果だと思います。

現在オフセット印刷業界に参入しているLED-UV装置メーカーは、私が把握しているだけでも国内メーカーは4社、海外メーカーも4社の計8社になります。まだまだ課題は多く残されていますが、装置及び資材面で確実に進化を遂げています。

ある機械メーカーでは、国内出荷印刷機の8割がUV機で、その殆どがLED-UV機との情報があります。近い将来は確実に一般UV市場でのシェアを広め、いつの時代かLED-UVが一般的になる可能性も十分に秘めていると思います。

私どもASIAMIXも、世界No.1シェアのパナソニック社に継ぐ実績を持つ、アメリカAMS社(エアーモーションシステム)のLED-UV装置の販売を行っております。既存の印刷機をLED-UV化にご検討されている場合は、お気軽にご相談下さい。

製品の詳細情報は以下の特設サイトにてご確認ください。
後付可能な次世代型LED-UV乾燥システム:www.leduv.jp

 
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